恋愛 性欲 月の影が地面に落ちる時 湖の門は開放される 夢は姿をあらわにし 水の中を泳ぎ回る 鎖に繋がれていた欲望の塊が 狂ったように飛び込んで行く そして夢を片っ端から喰べて行く 夢が全て喰い尽くされた時 ふと水面に姿が浮かぶ 醜い笑いが木霊する 空虚な時間を彷徨いながら 影はまどろみの中を去って行く