Last Update:  February 25, 2003
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日々想った事徒然なるままに。想った事絵にしてみたり。Local Info





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異種との共存

人類の有史以来、人類は共存と戦争を無数繰り返してきている。それらは他部族間の縄張り争いであり、宗教の権威を守る為であり、民衆の自由を守るものであり、国家の権威を守るためのものであり、はたまた侵略を目的とした戦争でもある。思えば戦争と言うものは例外なく人間同士が行ってきた。当然である。人類には天敵と言うものがほとんど存在しない。人間以外に支配的な種が存在したならば一体どのような世界になっていただろうか。他の強力な種との共存方法があるだろうか。共存の道など、果たしてあり得るだろうか。

例えば類人猿が今日の人類とは全く違った進化を遂げたとしよう。彼らは高度な文明を発展させるか、そうでなかったら未だにやじりを掲げて狩りをし、洞窟をねぐらとしているだろう。夜明けとともに起きて狩りに出かけ、シカやらウサギやらイノシシやらを必死に追いかける。洞窟に残った者たちは近くの森に足を運び食物を調達したり薪を拾い集めたりする。 狩りの収穫があった日は焚き火の周りに集まり、肉を焼き、家族で分けて骨が溶けるまでむしゃぶりつく。もしも隣に住む家族が獲物を逃し、お腹を空かしていたのならば食糧を分けてやることだろう。彼らにとってはこれが生きるサイクルであり、ただただ、生きる事を目的として生きるのである。 言葉などはあまり必要としなかっただろう。獲物がいるぞ、音を立てるな、今だ走れ、矢を投げろ。狩りの最中のコミュニケーションはこのような単純なもので十分だっただろうし、家にいる者も私のダンナは最近ちっとも相手にしてくれないわ、などと井戸端会議などをする場面も無かっただろう。口を開く前に、手を動かして食糧を少しでも多く集めることが先決であり、またそうしないと明日の生存に直接影響するからである。無駄口を叩く余裕など無かったのではないだろうか。

おそらく彼らは縄張り争いするよりも共存を優先させたのではないだろうか。その方が生き延びるのに有利だからである。今日はあの辺りにシカの群れがある、ライオンが多いから気をつけろ、などの情報交換をし、集団で獲物を捕らえる為に協力する。もちろん競争者を減らす為には縄張り争いをする必要もあっただろうが、そこまで一帯が集中して混雑するほどの数は存在していなかっただろう。食物連鎖に沿って、そのサイクルを壊すような狩りの仕方などしていなかっただろうし、彼らにとっては自然が自然のままであることが生きていく為には非常に重要だっただろう。動物が突然大移動をしたり、日照りが続くことでもない限り、きちんと必要分だけを狩っていれば皆の分け前はあったはずである。

もちろん類人猿だけではない。その他全ての生物にとって、自然が自然のままであり、それといかに共存していくかがそれぞれの種の生存に欠かせなかっただろう。そうでなければ、種は生存能力を失い絶滅するか、もしくはその流れを超越するための進化を遂げる。後者の成れの果てが、今地球上を支配する種の一つである、人間である。

今の人類には、種の存続を脅かす天敵というものはウイルスぐらいしかいないし、それさえも毎回同じウイルスにやられる、という事は無い。天敵ウイルスが出現したならば、知恵を絞ってなんとかそれを退治しようとワクチンや抗生物質、また最近では遺伝子操作を施して人体自体をウイルスに対抗する武器として変身させる事さえ可能になっている。シカがライオンを恐れ、今日はここではなくあそこの水飲み場の方が安全だ、と危険を回避するような行動は無く、トラを召喚しライオンと闘わせる、もしくはトラと交わりライオンに勝てる化け物を作り出し天敵を無くしてしまおう、というのが人間である。ウイルス自体も進化し続けているが、現在は地球上の人間を消してしまう程強力なものはないだろう。少なくとも今のところは世界に蔓延してはいないようだ。よって、人間が地球を支配している生物、と言っても過言では無いだろう。

さて、前置きが長くなったが、他の種がそれぞれの進化を遂げ、人間と同等もしくはそれ以上の存在になったらどのような世の中になっていただろう。他との種との共存を望む種は、例え致命的なウイルスが襲いかかって来たとしても、自ら体の中にそれを取り入れて共に成長・進化するかもしれない。実際人間や他の生物の体内には無数の菌が寄生しているので、これは全くもって可能な事である。そして、言葉ではなく、ある種のテレパシー的な媒体、あるいはジェスチャーなどのコミュニケーション方法が発展し、生活するにあたり十分なコミュニケーションがとれるとする。人間以外の生物は「言葉」こそ話さないが、それぞれ特有の言語を持ち、うまくコミュニケーションをとれている。人間がそれを解読できないだけである。よってこれも十分あり得る。

それぞれが高度な文明を発達させ、環境の変化に伴った独特の進化を遂げ、人類と、この世を支配し得るもう一つの種が現れたとしよう。果たして人類はその生物との共存の道を選ぶだろうか。それとも人類の威厳を保つために戦争を起こすだろうか。もう一方の種が例え共存を望んだとしても、人間は戦うのではないだろうか。

元来、自分の種を増やす事はどの種にも見られる現象である。それが生物の目的かどうかはまた別の話になるが、分裂あるいは交尾を繰り返し自分の分身もしくは子孫を増やして来た事は事実である。何十億年もの昔からどの生物もこれを繰り返して進化し続けてきた。そして、種の繁栄を脅かす者はそれぞれの天敵として見なされてきた。しかし、共存を望むもの、すなわち天敵ではない者たちでさえも消してしまおうと考えてしまうのが人間ではないだろうか。人間が戦う理由というのは大きく分けて2つある。恐れと欲である。例えば自分たちの宗教の存在を脅かされるのを恐れ、他宗教を認めようとせずに他宗教の信者達と争う。また、自分の人種は絶対優勢だと信じ込み、繁栄させる為に力ずくで、劣っていると思われる人種を抹消しようと考える(これはもともと恐れからきた、ともいわれているが)。もちろん一つの理由では戦争は起こらないであろうし、昨今問わず戦争には常に政治・経済が複雑に絡んでいるわけだが、元の根を探ってみると、やはり恐れと欲が原因の戦争がほとんどではないだろうか。我々はあなた方を敬愛しているので戦争を致しましょう、なんて事はありえない。

さて、最後になってしまったが、結論としては、同種内で殺し合いをしているくらいなので、人類と同等の進化を遂げた権威のある種との共存はあり得ないだろう。人間はあらゆる種を支配し、人類の存続を躍起になって勝ち取ろうと必死に努力するだろう。恐れと欲ゆえに。そしてまた、そのエゴゆえ、人類は他の種に比べ短い期間で地球上から消滅するだろう。食物連鎖、つまり地球が元来持つべき自然の流れをことごとく無視しているのは地球上どの生物を見ても人間だけなのだから。


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(マルティアリス)


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