Last Update:  June 06, 2004
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日々想った事徒然なるままに。想った事絵にしてみたり。Local Info





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セミリンガル

セミリンガル【semi-lingual】 2ヶ国語(以上)の話者であるが,その双方とも年齢相応に使いこなせない状態のこと。また,そのような人のこと。

ある辞書にはこう定義されています。バイリンガルは2ヶ国語を流暢に使いこなせるわけですが、僕は両方そこまで流暢ではありませんが取り合えず使えるので、このセミリンガルというカテゴリーに当てはまると思います。 今回はトピックについて思ったことと言うよりも、ちょっとだけ自分のことを綴ってみました。

小さな頃はマンガをよく読んで漢字を「勉強」したし、小学校低学年の頃から読書が好きだったので文庫本などを読み漁っていて幸い国語は得意でした。中学生の頃の全国統一テストでの国語の偏差値は大概60後半で、一度だけ75を取って10万人の中で400番を取った事もあります(はぃじまーん)。高校に入ってからも国語は得意な方でした。

しかし、16歳の時に渡米したので、日本語のきちんとした教育というのは、社会生活の中などでの勉強も含め、高校1年生レベルで止まっているわけです。文章の読み書きは問題ありませんし、普通に会話することに関しては全く問題ありません。しかし、敬語や丁寧語になるとかなり自信がありません。僕の年齢の人は大概普通に会社勤めをして数年の経験を持っているので、完璧ではないにしろそこそこ敬語を使いこなせていることと思います。先日、日系会社の方達とミーティングをする機会があったのですが、出来もしない敬語を喋るのも見苦しいと思い、丁寧語でいこうと頑張ったのですが、自分でも「いや、そりゃないだろー」という表現を何回かしてしまったのを覚えています。数をあげると、「〜なっちゃうと思うんですよ(〜なってしまうと思います)」「僕的にはそう思うんですけどね(私はそう思いますが)」「僕だったらこれを見てもあまり興味そそられませんね(んー…なんて言うんでしょうね…)」っていう感じで、まぁこれらもジャブ程度でもっとひどいのがあったんですけどね。恥ずかしくて言えませんが。特に接続語が難しくて頭の中に出てこなく、考えているうちに口が先に動いてしまうので危うくタメ語になってしいそうになる時もありました。っていうか、なってました。

これでも以前よりはマシになったと思います。以前は極たまに仕事上日本人の顧客を持つことがあったんですが、言葉遣いに気を使い過ぎて自分で何言ってるか分からなくなってしまう事がよくありました。年配の方ならまだ「こいつは敬語もまともにしゃべれんのか。勉強が足らん、若造め。」くらいで済ませてくれるのでしょうが、同年代や年の差が10歳くらいしか離れていない顧客の方と喋る時には特に緊張しました。もしかしたら失礼な言い方をしてるかも、と心配していました。特にビジネスのミーティングですと、ミーティング前に、会話の中で出てきそうな単語を、噛まないように復唱していたくらいです。で、最近どうしてマシになったかというと、敬語が上達したわけではなくて、半ば諦めて開き直ったからです。言葉遣いに気を使いすぎてたら会話になりません(僕だけですけど)。もう最初から無理しないで、「申し訳ないですけど敬語はできません。その代わり会話の内容に集中させてください」っていう心意気で攻めることにしました。決して良い事とは言えませんが、自分の言いたい事を以前より論理的に言えるようになった事は確かです。

さて、英語の方はどうでしょうか。やはり母国語ではないので魂の中まで英語というわけではありません。物心ついた時から家で英語に囲まれた環境で育ちました。両親とも英語の大学教授だったので、家では英語の本などが沢山ありました。母は僕が小学生低学年の時から家でも英語教室を開いていて、もちろん僕も生徒だったので小さいながらも(意味がよくわからなくても)よく英単語を口にしていました。父は音声面やオーラルコミュニケーションを中心に研究しています。単語の発音をよく教えてもらったおかげで訛りはあまりないようです。渡米して来た時は日本語を喋れる人が僕だけの普通の公立高校に通い、家に帰っても義理の父はアメリカ人だったので殆どが英語の生活でした。母との二人の時間以外は英語だけの生活でした。大学に入ってからは日本人の友達が大勢できましたが、当時付き合っていた彼女がアメリカ人だったので英語と日本語半々くらいの毎日でした。それでもやはり大学入学当時は外国人用の英語のクラスに通わされました(学期の途中で「君はもう来なくていいよ」と教授に言われて成績Aを貰って一学期休みをもらっちゃったクラスもありますが 笑)。やはり、きちんと文章を読解して読み書きする、正しい英語を正しく表現する、という点に関しては僕は弱かったようです。確かに友達とのコミュニケーションをとるだけならカタコトでも済まされるわけですが、きちんとしたプレゼンテーションなどとなるとそうはいきませんし、理路整然と物事を説明したり理解するにはキチンとした勉強をしないとある程度のレベルで詰まってしまうわけです。必至に勉強しました。英語を殆どしゃべれなかった高校生の時以上に辞書を頻繁に使って、テレビを見たりしているときも分からない単語などをひきまくりました。それまで会話の中で微妙に分からないのを流していましたが、彼女にも色んな事の説明を請いました。入学当時よりは少しはマシになっていると思います。しかし、今でもやはりミーティングの時に上司や社長と話すときには要らない言葉を混ぜてしまったり、文法がおかしくなってしまう事もあります。書くのはマシになったと思いますが、レポートを提出するときなどは特に気をつけて読み返しています。

実は僕の直属の上司はアメリカ人ですが日本に10年住んでいたことがあり、僕よりも日本語が達者です。もちろん英語もできるので完璧なバイリンガルです。僕が日本語の文章を書いて出すときにはこの上司に推敲してもらっているくらいです。友達に日本人と英語圏の人のハーフが数人いますが、バイリンガルといえどもやはり日本語の読み書きが少々弱い人が大半です。でも…僕は日本で生まれ育った日本人です。20代後半にもなって、論文でもない文章を日本人でない上司に直してもらっている…なんとも微妙な気持ちです。

英語と日本語、どちらの使い勝手がいいかと言われたら、やはり母国語である日本語です。微妙な細かいニュアンスを表現する時も、やはり言葉を選びやすいです。でも、どちらが得意か、といわれたら、どちらも不得意です。もちろん日本語の方が覚えている語彙の数は多いですし、文章を書くとしたら日本語の方がどちらかというと楽です。でも、論文を書けといわれたら多分支離滅裂になってしまうだろうと思います。学生時に論文の書き方を習ったので、そちらの方がやりやすいかもしれません。しかし、やりやすいというだけで、英語の方が上手く書けるかと言うと、それはまた別の話です。ということで、やっぱりどっちつかず、って感じになってしまいます……うわぁぁぁーっ!(泣)

特にオチもない話なんですが、前々から気になっていながら未だに解決できてない思いをぶちまけてみました。今更日本語の勉強をするのも面倒くさいですが、なんとかこれからも本などを読みつつ精進したいと思っております。本当にオチなくてすいません。





:: ちょっと寄り道 ::

道に迷うこともあったが、それはある人々にとっては、もともと本道というものが存在しないからのことだった。

(トーマス・マン)


自分の中にどれだけ豊富に言葉があるか、
それによって思考のレベルが決定してしまう。

(片山敬済(バイクレーサー))

       
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